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睡眠改善の新たなカギ?「夕食にカリウムを」

睡眠改善の新たなカギ?「夕食にカリウムを」
「眠りの質がいまいち…」そんなあなたに朗報かもしれません。最近、日本で行われた大規模な調査によって、「夕食でのカリウム摂取が睡眠の質向上に関係している可能性」が報告されました。カリウムといえば、これまで血圧やむくみの話題で語られることが多かったのですが、睡眠との関係も見えてきたんです。

4,500人超のリアルデータが示した「カリウムと睡眠」
この研究は、日本の人気食事管理アプリ「あすけん」のユーザーデータを活用したもので、20〜64歳の日本人4,568人を対象にした横断研究です。参加者は月10日以上の食事記録をつけており、睡眠の質は「アテネ不眠尺度(AIS)」という指標で評価されました。

注目ポイントはこちら:

夕食時のカリウム摂取量が多いほど、不眠症状が少ない傾向
一方、ナトリウムの摂取量とは有意な関係なし

つまり「夜ごはんにカリウムが多いと、ぐっすり眠れるかも?」という可能性が示されたんですね。これまで「塩分(ナトリウム)が多いと眠れない」という話はありましたが、ナトリウムとの関連が見られなかったのは意外です。

ただし、注意点もあります
この研究結果は興味深いものですが、いくつか押さえておきたい注意点があります:

相関関係=因果関係ではない
 カリウムが睡眠を改善するのか、あるいはよく眠れる人がたまたまカリウムを摂っているのかはわかりません。

「統計的に有意」≠「実際に意味がある」
 たとえば、炭水化物の摂取比率に有意差が出たとしても、数値上はわずかな違い(例:41.7%→42.9%)というケースもあります。

とはいえ、カリウム摂取と睡眠の関連は、過去の文献とも一致しており、信ぴょう性は高まりつつあるのも事実です。

カリウムが効くとしたら…その仕組みは?
カリウムはナトリウムと拮抗して体内の水分バランスを保ち、血圧を下げる働きがあります。
実は「寝ている間に血圧が下がらない人は、睡眠の質が悪い」という傾向も確認されていて、ここから「夜にカリウムを摂れば、血圧が安定し、よく眠れるのでは?」という仮説が立てられています。

また、約12,000人を対象にした別の疫学研究でも、睡眠時間が短い人はカリウムの摂取量が少なかったというデータがあり、「カリウムと睡眠」の関係はさらに注目されています。

実生活でどう活かす?
では、実際にどうカリウムを取り入れるのがいいのでしょう?ポイントは3つです:

食品から摂るのが基本
 サプリでの大量摂取は不整脈のリスクがあるため、食事で摂るのが安全です。
 → アボカド、バナナ、納豆、じゃがいも、ほうれん草、サーモンなどを夕食に。

ナトリウムは控えめに
 夜だけでも「減塩しょうゆ」や「だし活用」で味付けを工夫しましょう。

基本の睡眠習慣を優先する
 起床時間を一定にする、朝の光を浴びる、カフェインは14時までに、就寝前1時間はスマホを見ない——これらがまず第一です。そのうえでの“プラスアルファ”として、カリウム摂取を考えましょう。

まとめ
王道の睡眠改善策を実践しても「まだなんか眠りが浅い…」という方は、「夕食にカリウムを少し多めに」してみるのもアリかもしれません。
たとえば、寝る前にアボカド納豆を食べてみる——そんな小さな習慣が、ぐっすり眠れる夜をつくるかもしれませんね。

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