実は「男性にも生理のような周期がある」? ─ 興味深い調査結果から見えてきたもの
「男性にも生理があるのでは?」という説は以前から噂されていましたが、それを裏付けるようなユニークな調査結果が話題となっています。
これは、イギリスのディスカウントサイト「vouchercloud.com」が実施したアンケート調査によるもので、対象は2,412人の男性。以下のような興味深いデータが得られました。
- 約26%の男性が「月に1度、女性の生理に似た体調変化を感じている」と回答
- その期間には食欲が増し、平均で月に約75ポンド(約15,000円)の食費増が発生
- 主な症状は「イライラ」「疲労感」「甘い物への欲求」「空腹感」「怒りっぽさ」など
調査チームのコメントによると、「長年の都市伝説だった“男性の生理”が、今回のデータによって一定の実在性を持った」とのこと。生理そのものはもちろん女性に特有の生物学的現象ですが、「毎月のように体調が不安定になる男性が一定数存在する」という点は見逃せません。
調査チームはさらに、男性たちが女性のセルフケア術を学ぶことの重要性にも触れており、具体的には「適度な運動」「良質な睡眠」「バランスの良い食事」が基本対策とされています。仮に深夜の暴食衝動にかられたとしても、必要以上に自分を責めないように、とのアドバイスも添えられています。
専門家の見解:「男性のホルモン変動もメンタルに影響を与える」
この“男性の生理”を裏付けるような意見は、医学・心理学の分野にも見られます。男性心理の専門家であるジェド・ダイアモンド博士は、「男性にもホルモンバランスによる情緒の波がある」と主張。著書『The Irritable Male Syndrome(男性のイライラ症候群)』では、以下のような内容が語られています。
「女性と同様に、男性の心身状態もホルモンの変動に大きく左右される。とくにテストステロンの分泌が低下したときに、イライラや抑うつ、性欲減退などが起こりやすくなる。」
また、一般的なイメージとは異なり、テストステロンが“高い”よりも“低い”ときのほうが男性は攻撃的・情緒不安定になりやすいという知見も示されています。
科学的裏付けはまだ限定的ながら、一定の傾向は見えている
2004年には、イギリスのダービー大学によって実施された小規模な研究もあり、男女100名への調査で「男性の約半数が、毎月決まった時期に頭痛や精神的な落ち込みを経験している」という結果が得られています。ただし、この研究では「原因は不明」とされ、体内時計やバイオリズムとの関連が示唆されました。
現時点では「男性の生理」が科学的に確立された概念とは言えませんが、「テストステロンの低下がメンタル面に影響を与える」という事実には一定の裏付けがあります。もし「最近、理由もなく気分が落ち込む」といった心当たりがあるなら、生活習慣の見直しや、ホルモンレベルに配慮した栄養管理が役立つかもしれません。
コメント