要点まとめ
研究の出どころ
- アラバマ大学による大規模なレビュー研究
- 約50万人分のデータをメタ分析
- テーマは「マキャヴェリズム傾向を持つ上司が出世しやすいのか?」
マキャヴェリズムとは
- 他者を操作・支配することで有利に立とうとする性格傾向
- 以下の2つの側面がある
・反社会的な思考(他人への不信感、冷淡さ)
・環境適応スキル(政治的判断、リスク回避能力)
出世しやすい理由
- 上司には良い印象を与える一方で、部下を恐怖でコントロールする
- 能力が高く見える演出が得意で、成果をアピールするのが上手い
- 「権力への執着」と「対人操作能力」が昇進の武器になる
チームへの悪影響
- 虐待的マネジメントが約28%増加
- 上司との関係悪化が約49%増加
- チームワークの低下が約19%増加
- 部下の違反行為・反抗が約15%増加
- 部下のバーンアウトが約12%増加
典型的な特徴
- 他人を操作して成果を得ようとする
- 他者の感情に鈍感、あるいは利用しようとする
- 表面上は感じがよく、第一印象は良い
- ミスに非常に厳しく、部下に冷淡
- 結果が出ないときに人間関係が破綻しやすい
一方で、誠実な上司の強み
- 共感や信頼をベースにしたリーダーシップは、時間がかかるが安定的
- チームの協調性・やる気を高めることで、長期的な成果に繋がる
- 見た目の派手さはないが、信頼残高が積み重なる
結論
- 「怖い上司」が出世するのは、短期的な操作や演出力によるもの
- 長期的には、誠実で信頼されるリーダーが組織を支える存在になる
- 出世や成功を焦らず、「信頼される人間関係」を大切にすることが重要
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